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東西南北

1415号「初物のスイカに思うこと」
▼お隣から初物のスイカが食べきれないからと2分の1コ届いた。以前は、ご近所同士でおすそ分けの文化がまだあったが、この頃は減っていたので嬉しかった。
▼昔はお隣に「借りる」こともあった。母親から夕食時にお醤油やみりんを借りてきてと頼まれたものだ。まだコンビニはなかった時代だから、夜は手に入れる手段がなかったのだろう。お互い様と許される風潮だった。今だったら、コンビニもスーパーも遅くまで開いていて借りにいったらびっくりされる。
▼おすそ分けの文化は少なくなったが、ご近所との連絡手段はグループLINEになった。1回の投稿で複数の人に送ることができ、一斉にいろいろな返信がある。以前の立ち話が携帯で可能になったようなもの。返信しなくても良いようなものだけど、どう思われるかも気になって返信するところも、以前の近所づきあいと変わらないところだ。
▼今を生きている私たち。この何十年で技術が進化した。家にいながらアマゾンで買い物ができ、ウーバーイーツで食事が届き、スーパーから食材が届くようになった。在宅で仕事をして、会議にZOOMで参加できるようになった。
▼それでも、基本は人との繋がり。何を大切に残していくのか。スイカを食べながら考えた。
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